無線LANの標準規格としてIEEE802.11がありますが、IEEE802.11b,IEEE802.11aと種類があります。
b?a?なにが違うの? そもそも英字の意味は?について解説していきます。
IEEE802.11の種類・意味
b,a,g,n,acこの辺りがよく見る種類かと思います。
この英字がなにかと言うとただの順番です。特段意味を持っているわけではありません。
順番と聞くと、なぜ間が抜けているの?なぜbが先に書かれることが多いの?
といった疑問を持つ方もいらっしゃると思います。
まず、なぜ間が抜けているの?cとかdはないのといったところですが、
実は、cもdも他の英字のものも存在しています。
しかし、もっと細かい規格であって、伝送規格ではないのです。
※数字との見間違えを防ぐため、「L」「O」「Q」は存在していません。
また、なぜbが先なのか?というと、標準化されたのはaが先ですが、製品化されたのはbの方が先なのです。
そのため、b,aの順番で表記されることが多くなっています。
b/a/g/n/acの違い
各規格の違いは下記表の通りとなります。
規格 | 策定時期 | 二次変調方式 | 公称最大速度(bps) | 周波数帯(GHz) | チャネル幅(MHz) |
IEEE802.11 | 1997/6 | DSSS/FHSS | 2M | 2.4 | 22 |
IEEE802.11a | 1999/10 | OFDM | 54M | 5 | 20 |
IEEE802.11b | 1999/10 | DSSS/CCK | 11M/22M | 2.4 | 22 |
IEEE802.11g | 2003/6 | OFDM | 54M | 2.4 | 20 |
IEEE802.11n | 2009/9 | OFDM | 65M-600M | 2.4,5 | 20,40 |
IEEE802.11ac | 2014/1 | OFDM | 292.5M-6.93G | 5 | 80,160 |
いくつか専門的な項目があるので解説していきます。
- 二次変調方式
通信路の多重化や妨害を防ぐ為に、一次変調されたデータにさらに変調を行うこと。
データを送るための仕組みくらいの認識で大丈夫です。 - 周波数帯
無線通信を行う際の、電波の周波の範囲になります。
2.4GHz帯と5GHz帯には互換性がありません。 - チャネル幅
通信を行う際の周波の幅になります。
無線通信を行う際には、チャネル幅が同じである必要があります。
まとめ
b/a/g/n/acと一見わかりにくい表記ですが、標準化された順番と聞けばまあ納得できますね。
IEEE802.11は無線LANの規格で、b/a/g/n/acはただのナンバリングと覚えておけば応用が利くと思うので、最低限概要は抑えておきましょう。
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