フェールソフトとフェールセーフの違いとは?実例を紹介しつつ解説

対障用語と言われる、フェールソフトやフェールセーフ、フォールトトレランス、フールプルーフの意味や、意味、覚え方などを解説して行きます。

フェールソフト

フェールソフト(Fail Soft)とは、故障が発生した際に問題箇所を切り離すなどして、被害の拡大を防ぎ全体を停止することなく、性能は下がっても残りの部分で稼働し続けるシステムのことをいいます。

Failは「失敗」、Softは「柔らかい」という意味を持つので、失敗を柔らかくする(故障を軽減する)ものと覚えましょう。

代表的な例としては、飛行機の予備エンジンや、停電時のバッテリーなどがあげられます。

フェールセーフ

フェールセーフ(Fail Safe)とは、故障時や異常発生時でも、常に設計時に想定した安全側に動作するようにする仕組みのことをいいます。

これは、装置やシステムは必ず故障するという考えを前提にしています。
「形あるものはすべて壊れる」ということですね。

Failは「失敗」、Safeは「安全」なので、失敗時に安全に停止するということになります。
フェールソフトと混ざりやすいので、ソフトとセーフをしっかりと理解しておきましょう。

代表的な例としては、飛行機の全推進力を失っても、滑空して無事着陸できる仕組みや、信号機の故障時必ず赤点滅か黄点滅で停止する機能、倒れると自動で火が消えるストーブなどがあげられます。

フォールトトレランス

フォールトトレランス(Fault Tolerance)とは、機能の一部が故障や停止をしてしまった時に、予備の系統に切り替えて、機能を保ち稼働し続けることをいいます。

フェールソフトと似ていますが、フォールトトレランスは機能を保って稼働し続けます。

Faultは「障害」、Toleranceは「許容範囲」や「寛容」という意味をもっているので、障害が起こっても許容できる仕組みと覚えておきましょう。

代表的な例としては、停電対策の電源装置の二重化や、自動車のランフラットタイヤ(空気圧が0になっても一定距離を走行できるタイヤ)などがあげられます。

フールプルーフ

フールプルーフ(Fool Proof)とは、誤った使いかたをしても危険がないような設計や、そもそも誤ったつかいかたができないようになっている設計のことをいいます。

Fool Proofは「簡単」といった意味を持ちますが、ここで言うフールプルーフは、Fool「バカ」「ふざけた」と、Proof「証拠」の2つの単語に分けた方が実際の意味に近くなります。

代表的な例としては、ドアが閉じないと起動しない電子レンジや、蓋をしめないと回転しない洗濯機などがあげられます。

まとめ

どの仕組みも今では当たり前に備わっている仕組みにはなりますが、故障やトラブル時に私たちユーザーを守ってくれる大切な仕組みなのです。

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